文章力を鍛えたい人へ |古賀史健著『みんなが書き手になる時代のあたらしい文章入門』の見どころを紹介します

こんにちは!駆け出しライターのかげこです。

先日、文章力をブラッシュアップするべく買った本がとてもよかったので紹介します。

その本は、『みんなが書き手になる時代のあたらしい文章入門』です。

著者は、ミリオンセラー「嫌われる勇気」を書いたライターの古賀史健さん。

みなさんもFacebook、Twiteerなどを使って、自分の文章を日々発信していることと思います。
この本のタイトルにあるように、現代はまさに「みんなが書き手になる時代」です

あなたは何のために文章を書いていますか?どんな目的がありますか?

古賀さんは文章を書く理由を、「読者を動かすこと」だと言います。

私たちが国語で習った文章を書く方法のひとつに、「起承転結」がありますよね。その方法は小説を書くのには使えるテクニックだけど、「読者を動かす」ためのビジネス文章や小論文ではタブー・・

つまり、「人を動かす文章」は国語で教えてもらった文章の書き方とは少し違っています

この本を読むことで、「人を動かす文章」を書くコツを学べます。

「ハッ!」とした部分を3つに絞ってご紹介したいと思います。

『みんなが書き手になる時代のあたらしい文章入門』を読んでハッ!としたこと3つ

①他者を動かす文章には論理が必要

文章を伝えるだけなら箇条書きでいい、ただし、読んだ人を動かそうと思うとそこには論理が必要になってくる、と本に書かれています。
ここでいう、「論理的」とは論が理にかなっていること
その反対は、「何を言っているのかよくわからない文章」のことをいいます。

具体的なテクニックが、

  • 「接続詞」をちゃんと使う
    →読者が迷子にならないために、話の流れに方向指示器を示す
  • 「自らの主張」が文章にあること
    →読者が読みながら主張を探しているので抜けてはいけない

これらが無い文章は、読者を迷子にさせてしまいます。

著者は「論理的文章」をわかりやすく3構造のマトリョーシカに例えています。

つまり、中身のスカスカな主張ではなく、フタを開けるとしっかりした理由があり、理由のフタを開けるとそれを支える事実がある。

この3層構造が守られているのが論理的な文章なのです。

「論理的文章」は、その書き方があること自体知らない人も多いのではないでしょうか?

しかし、クライアントワークをする人にとって、「人を動かす文章」がかけることは必須科目と言っても過言ではないです。

お店にきてもらうため、商品を買ってもらうための文章を依頼されてるからです。

そのためには、「論理的文章」をしっかり身につけることはとても大事だと思いました。

②文章を構成するときは、カメラワークを意識すると良い

文章を書くときは、映画を撮っているような気持ちになって、カメラ(眼)を持つといいそうです。

自分が何を、どう書いているのか、書いている本人が見えてないと、読んでいる人はもっとわからないはずです。
全体を書かず細部だけ書いても伝わらないし、全体だけを書けば結局本人が何を伝えたいのかがわからなくなります。

注目するのはカメラの位置、距離と内容だと著書は述べています。

例えば、映画では、舞台が学校であれば、学校を大きく写す。主人公が女性なら、その女性を次にアップで写す。

カメラの動きや位置で、映画は物語を見ている人に伝えていきます。それは文章でも同じで、位置、距離と内容の3つを示すことで読者に伝えていくことが大事なのだそう。

「序論」「本文」「結論」という文章の定番の書き方も、カメラワークを意識することで、イメージを持って書けるようになるそうです。

これから映画を見るときには、ストーリーだけでなく、もっとカメラワーク(とくにカット割り)に注目するようにしてください。
そして、いい本を読むだけではなく、いい映画をたくさん見てください。

映画には、無駄なカットなど1秒もありません。
何気なく撮っているような風景でも、そこにはかならず製作者の意図が隠されています。

この方法を知っただけで、俄然文章が良くなる気がする!!と思ったぐらい衝撃的でした。

文章を書く人は映画をたくさんみましょう

③自分が書いた文章を疑う

思わず膝を打った一文がこちら。

一度書いてしまった文章は、竣工した建築物のような、固まったボンドのような、もはや動かせないもののように感じてしまいます。

身に覚えがありませんか?私はめちゃめちゃあります。
そう、一度書いた文章というのは、もはやそこに無くてはならないように思えて、なかなか削れないのです!!

だからこそ、その書き出そうとしているものがそれでいいのか?と書く準備のときに疑うこと
書いたあとは、別の人の目になっても内容が通じるか疑ってみること。

「疑う手間」を惜しまないことが大事と著者は述べています。

自分の文章を疑い続けましょう。

まとめ

プロのライターが、どんなことを意識して文章を書いているのかを知るだけでも、自分が書く文章がガラリと良くなります。

本自体は小さくて、読むのに1時間もかからなかったのですが、びっしり内容は詰まっていました。

買ってよかったと思えた一冊です。